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蛍火

2010.01.18 *Mon
降り積もり流れていく時の中で
手にしていたはずの想いは、ちゃんとその手の中にありますか?

蛍火 (ガッシュ文庫)蛍火 (ガッシュ文庫)
(2010/01/09)
栗城 偲

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あまりに久しぶりに、感想を書こうとしているのですが、どう書いたらいいのか分かりません。
実は、こんな書き出しをもう何度も書き直しています(泪)
前、私はどういうふうに書き出していたんだろう…
元々、最初の書き出しにはいつも頭を悩ませてはいました。
滑り出しが上手くいかないと最後まで後を引くし、下手すると自分の意図とは違う方向に滑っていくこともあるから。
でも、なんとか取っ掛かりを見つけては頑張っていたんですが、、、

この本を手にしたのは表紙に引かれてでした。そして、珍しくあらすじをチェックして、読みたいと思ったんです。ええ、それはもう強烈に。
恋の始まりの話は沢山あるし、その話から続く形での恋の途中の話もチョコチョコあるけれど、こういう話は珍しいんじゃないでしょうか。
一緒にいることを選んで長い時間が過ぎたとき、たしかにそこにあったはずの想いや関係がどう変わるのか。
それは、例えば普通の男女間にも言えることだと思うのですが、紙切れ一枚でも身分を証す「婚姻」という関係を結べるわけじゃない同性間の間で長い時間が過ぎたとき、それこそ、全てを清算するのになんの問題もないかもしれない二人は何を考え、何を選ぶのか。
下世話な言い方をすればすごく興味がわきました。

とりあえず、あらすじを。
話は、最初から現在の状況に不満をいだいている大学教授の宮地洸一の視点から始まります。
疲れて辿り着いた部屋は本当は自分だけの部屋ではないはずなのに、長く一緒に暮らしている恋人・小説家の塚原千里が待つはずの部屋はどことなく荒れていて、四日ぶりに顔を拝めた恋人も疲れ薄汚れていて。挙句に交わされる言葉もトゲトゲしくて。
遣りきれなさに外に出た洸一は、出会い恋した頃の千里にそっくりな青年・健太に出逢います。
ひょんなきっかけから、その健太に乞われて北の街に旅立った洸一は、その旅先で健太の報われなかった恋を知り、色々なことを思い出し、考え、想い。千里のもとに戻ることを決意します。

一方、千里の視点で始まる話も、恋の残骸を抱えて仕事ばかりに精を出す、疲れた男の身勝手な愚痴とも言えない、洸一に対する不平不満から始まります。
そして、帰ってこない洸一の帰りを待つ間に、洸一との出逢いと友情が恋愛に変わり、一緒に暮らしたいと思った日々を思い出し、自分の言葉が足らなかったことや、洸一に苛立った理由などを思ったりもして、少しは洸一に歩み寄ろうかとも思うのですが、その洸一が無断で帰ってこないことに気がついたとき、自分が先に洸一の気持ちに安穏と凭掛り甘えることに慣れすぎていたことに後悔し、怯えながらも、自分の今の想いを伝えたいと思うのです。

……………ザッとこんな感じ話は流れていくのですが、かなり身につまされる話です(苦笑)

この話、思うところはいっぱいあるのですが、感想を書くかどうかかなり迷ったのは、どうしても自分自身を投影した感想にしかならないことが判っているからでした。

洸一と千里の話は、多分、付き合って數年の恋人同士とか、結婚して数年過ぎた夫婦とかなら誰しもが思い当たる部分をたくさん持っていると思うのです。
誰だって、最初に手をつないだりキスした時はドキドキして、それこそ心臓が壊れそうなくらい、泣きそうなくらい切なかったはず。
でも、人ってどんなことにも、どんな関係にも、慣れていくから。
いつかドキドキはなくなって、抱きしめられただけでも泣けるような気持ちも遠くなって、全てが日常に埋もれていく。
それとは逆に、それが恋愛とかではなくても、仕事でも友人関係でも、それこそ二次元相手でも、新しいことを始めればその新しい刺激にドキドキしたり泣きそうになったりして、新しい想いが生まれる。
そんなこと、男女間でも同じようにあることですよね。
ただ、男女の間の話と違うとしたら、最初に書いたように、同性である彼らの間には紙切れ一枚と言われながら、実際にはそれだけでは決してない婚姻関係もないし、一緒に暮らしても子供は持てない。
洸一が自分の思い出を書いているように、どこの夫婦でも互いに少しぐらいは不満もあるし、もしかしたら壊れそうにまで発展してしまうこともあるかもしれないけれど、そんな時、子供という存在は確かに重そうです。
旦那さんにはかなり不満があるけれど子供のためなら少しぐらいはガマンするとか、この子が学校を出るまではガマンする、とか。
実は私の周りでそう口にする友人は多いです。中には、そう口にしつつ、結局別れてしまった友人も居るし。
その彼女も、子供の寝顔を見ながら何度も迷ったし後悔もしたと話してくれました。少なくとも、一度は子供のために離婚はしたくないと思っていたとも。
でも、そんな存在がない洸一と千里の場合は、互いの気持ちだけが、ある意味全てです。
そんな彼らが、最後に、忘れそうになっていた想いを取り戻してまた寄り添うことを選択する。
それは、きっと、最初に互いに抱いた想いとはやっぱり違うのだと思います。
でも、矛盾しますが、確かにあったはずの想いが変わってしまったわけでもないと思うのです。
ただ、他の新しい刺激に紛れて目立たなくなっただけ。或いは、その想いがベースだからこそ無くならないと思い込んで安穏としてしまっただけ…。
ちょっと上手い言葉が見つからないのですが、想いって、目に見えるわけでも、この手に掴めるものでもないから、そういう矛盾した部分を内包するものではないでしょうか。
そういう形のないものだからこそ、曖昧になったり、鮮明になったりもするし、焼け尽くすほど燃えることもあれば、静かに側にいるだけで暖かいこともある。
それは、時間とともに輝いたりくすんだりもするし、時間とは関係なくなくなったりしないものでもある。
そんな気がします。

うんと穿った見方をすれば、洸一と千里が選んだのは、ただの恋の残骸で取り戻したかに思えた互いへの想いもすぐにまた輝きを失ってしまうのかもしれない。
それでも、二人が一緒に生きていくことを選んだことを再確認したこと、は消えない。
またウツウツしても、またそのコトを思い出せれば、二人は最後まで一緒に居られるんだろうと思う。
それこそ、蛍火のように消えそうで消えない、淡い光を放ちながら最期のその時までいられるのかもしれませんね。
そして、私はそれはそれでいいんだと思っています。
時間の中でこの手の中から零れていく想いもあるけれど、残っているものも確かにあると思うから。

……書いている間に、だんだん、感想とは遠くなってしまいました。
私自身が子供のない夫婦なので、どうしても、自分の立ち位置を意識してしまうから、言葉にしづらい想いの方がいっぱいで、これ以上は書けそうにありません。
やっぱり、私にはかなり難しい感想となってしまいました。感想としてはかなり負けた気分です。
が、仕方ないですね。次はもっと書きやすい話で感想をあげたいです。

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今は無き「青磁ビブロス」が出していた、雑誌化される前の「b-boy」の記念すべき第1巻から読んでいる、筋金入り腐女子です。
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