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藍より甘く

2009.10.21 *Wed
彼らの気持ちは、きっと、藍色なんだと、静かに思った。

藍より甘く (幻冬舎ルチル文庫)藍より甘く (幻冬舎ルチル文庫)
(2009/10/15)
一穂 ミチ

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突然ですが、誰かに色を感じたことはないですか?
私はあります。
と言っても、きっかけは中学の美術の課題、などという色気のない話ですが。
確か、線を描かずに色だけでクラスメイトを写生すると言う課題でした。
正直その時描いた彼女の名前は忘れてしまったのに、その時、自分が描いた絵は……赤と朱と赤で描いた絵は今でも鮮やかに思い出すことができます。
生意気にも「彼女を彩るアカは、いろんなアカでできている」なんて思ったことも。

本の感想のはずなのにそんな話からら始めたのは、今回の話が、タイトル「藍より甘く」が表すとおり、「藍染め」もしくは「藍」と切っても切れない話だからだったりします。
うーん、厳密には藍じゃなくても成り立つ話だとは思います。受けの実家が藍を作ってなくて、例えば農家とかでも話としてはありだと思うし。
でも、やっぱり、「藍」だからこそのインパクトを感じたし、この話の色合いを深く深く染めたのではないかと思うんです。

さてさて、この話はまだまだ新刊ですので、あらすじはアマゾンの商品説明から転載します。

夜景、港町、観覧車。完璧すぎるロケーションで入江暁行は「好き」と告げられた。三年間も友達として側にいた柘植遙から。実家が藍を作っていて、爪の先をいつも青く染めている遙。笑うと寂しげな顔が明るくなる遙。男なんて絶対ありえない、でも居心地いい彼の隣は手放したくない。誰にも言えない困惑を、暁行はブログに綴ることにするが―。


誰かを好きになる。好きだと思う。
好き嫌いなんて意識しなくても一緒にいたいと思う。

その感情は、友達相手と、恋人相手と、家族相手とでどのくらい違うんでしょうか。

BLを読むようになって、上のようなことを何度も思うんですが、今回同じように思いました。
暁行は、遙と同じ頃にマキと知り合って、何よりマキの見た目が気に入って(だと私は思いました)恋人としてつきあい始め、最初の印象は悪かったのに藍色に染まった指がきっかけで遙と友人としてつきあい始めます。
暁行がマキに対して抱いていた『好き』とか『可愛い』とかの想いは、遙に対する想いとは確かに違っていたはずなのに、遙の落とした『好き』の一言から暁行の気持ちが変わっていきます。
それまで恋愛対象として捕らえていなかった相手が、恋愛可能な相手に変わっていく。でも、その相手は自分と同じ性をもっている。
それまで平均的以上の人生を歩んできた暁行にとっては、社会からはみ出すかも知れない道を選ぶことは、多分、選択肢にさえなり得ないことだったと思うんです。
それでも、暁行の気持ちが遙に傾いていくのが、一穂さん特有の燦めいた言葉で伝わってくるし、そしてだからこそ、自分のアイデンティティーを守りたい暁行がその気持ちを否定しようと抗おうとする焦燥感も伝わってきます。
そんな暁行を見つめる遙の、切なさや諦め、震える心も。……そう、何でもないフリをしながら自分だけを傷つけて暁行に痛みを見せない遙は、本当はいつでも泣き出したいほど震えているような気がしました。。
ちょっと違うけど、雨に濡れてぺちゃんこになった毛で寒さに震える子猫、みたいな感じでしょうか。
……だからでしょうか?
この手の話だと、大抵、最後に切り捨てられる攻めの元彼(この場合だったらマキ)に、かなり同情的になるんですが、今回何故か、マキに対する同情めいた気持ちがありません。
ただ、仕方なかったんだ、としか思えませんでした。
こんなふうに思わせる一穂さんは、しみじみ、すごい作家さんだと思います。

今回、印象的だったのは、色の名前。
10年ぐらい前に「色の名前」と言う本が有りました。その本で知った和風の色の名前は美しい響きのものが多かったのですが、今回出てきた色の名前もきれいでした。
残念なのは、音で聴いたその色が、本当はどういう色なのか判らないことが多いこと。
近くに遙みたいな人がいたら、私も暁行のように色の名を訊いてばかりいるかも知れません。

久しぶりにちゃんと文章を書こうと思ったんですが、間が開きすぎたのかすごく書きづらいです。
思っていること、感じたことの半分も言葉にできませんでした。
でも、この本、沢山の人に読んで欲しいです。
そして、色々な人の感想も訊いてみたいです。
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今は無き「青磁ビブロス」が出していた、雑誌化される前の「b-boy」の記念すべき第1巻から読んでいる、筋金入り腐女子です。
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